航空路管制のしくみ 航空交通管制部の役割とは? - フライトシミュレーターと飛行機の雑学館 TAKE SKY

航空路管制のしくみ 航空交通管制部の役割とは?

航空関連解説

どうも、TAKE SKYのたけです。

今回は主に、巡航中の飛行機にレーダーを通じて指示を出す

「航空路管制」について話したいと思います。

 

航空管制の大まかな流れ

 

先ずは、航空管制の流れから解説します。

下の図を交えながら話していきますね。

空港を離陸する飛行機は「タワー管制」とやり取りして出発します。

タワー管制とは、空港にある管制塔との通信です。

 

空港を出発した飛行機は、標準計器出発経路というルートを通って

航空路まで行きます。この部分を担当する管制業務を

「ディパーチャー」と言います。

※ 標準計器出発経路とは、

航空路に行くためのインターチェンジみたいなルートです。

 

航空路に入る頃、ディパーチャーから「航空路管制」に引き継がれます。

航空路管制の管制業務は、「航空交通管制部」と呼ばれる所が担当します。

詳しくは、下の方で解説します。

 

やがて着陸の為に航空路を離れると、標準計器到着経路というルートを使用して

空港に向かいます。この頃には、航空路管制から「アプローチ」という

管制に引き継がれます。

 

滑走路が近づくと、今度はアプローチから「タワー管制」に引き継がれます。

 

簡単にまとめると、この様に流れていきます。

タワー → ディパーチャー → 航空路管制 → アプローチ → タワー

 

航空路管制(航空交通管制部)の場所

日本の空域を担当する「航空交通管制部」は、4か所に設置してあります。

 

● 札幌航空交通管制部

場所 : 北海道札幌市東区北37条東26丁目

Google Earthより引用

 

● 東京航空交通管制部

場所 : 埼玉県所沢市並木1丁目12

Google Earthより引用

 

● 神戸航空交通管制部

場所 : 兵庫県神戸市西区井吹台東町7丁目6-2

Google Earthより引用

 

● 福岡航空交通管制部

場所 : 福岡県福岡市東区大字奈多1302-17

Google Earthより引用

 

上記の4か所で、日本全域の航空路管制を行っています。

 

航空路管制のお仕事

主に巡航中の飛行機に対してレーダーで監視しながら、

パイロットと交信し、指示や許可を与えています。

 

この場合どうしましょう?

2機の飛行機が、同じ高度で、同じ速度で飛んでいます。

いずれ大変なことになりますね・・・

この様な事にならないように、管制官は区間を保ち、

危険が予想される場合は、降下や上昇・進路変更を指示します。

 

もちろん日本の飛行機だけではなく、海外から日本上空付近を

通過する飛行機にも同様に、指示や許可を与えています。

 

その他、気象の問題でパイロットから上昇や降下、

進路変更のリクエストがあった場合、許可を与えるなど、

実に多くの業務をこなしています。

 

それぞれの航空交通管制部の担当エリア

青、マゼンタ、緑、黄色が、それぞれの担当エリア

※ 青の部分は、2018年まで那覇ACCが担当していましたが、

廃止となり、現在は神戸ACCに変わりました。

 

福岡FIRとは、飛行情報区といい、日本の領空と公海上空の空域です。

世界の空の航空交通の安全でスムーズな飛行ができるように、

飛行機に必要な情報を与え、捜索救難活動が行われる空域です。

この空域は、福岡FIRが全てを担当しています。

 

ちなみに航空無線において、呼び出しコールは福岡ACCは、

「福岡コントロール」 東京ACCは、「東京コントロール」と呼んでいます。

 

航空路管制 (航空交通管制部) の無線周波数一覧

※ 必ずエアーバンド専用レシーバーで楽しんでください。

その他の機器を用いた場合、電波法・航空法により罰せられます。

 

Wikipediaより引用

 

● 札幌航空交通管制部

主用波 副用波
S01 三沢西セクター
133.3000 279.2000 120.5750 277.1000
S02 三沢東セクター
124.5000 303.8000 120.5750 277.1000
S31 東北広域セクター
127.5750 315.3000 120.5750 277.1000
S03 北海道南セクター
119.3000 276.5000 134.2500 260.4000
133.5000
主用波 副用波
S04 北海道東セクター
127.5000 255.2000 134.2500 260.4000
132.6000
S34 道東広域セクター
128.3250 246.1000 134.2500 260.4000
S05 日本海セクター
120.7500 279.5000 134.2500 260.4000

 

● 東京航空交通管制部
主用波 副用波
T01 上越セクター
132.3000 300.2000 135.9000 230.6000
T02 東北セクター
118.9000 276.8000 135.9000 230.6000
T03 関東北セクター
124.1000 276.1000 134.0000 255.4000
T04 関東東セクター
133.6000 316.2000 134.0000 255.4000
T05 上総セクター
120.9750 303.4000 134.0000 255.4000
T07 常州セクター
128.2000 297.5000 134.0000 255.4000
T09 関東南Aセクター
123.7000 315.9000 134.1500 227.3000
T10 関東南Bセクター
125.9000 318.2000 134.1500 227.3000
T11 関東南Cセクター
124.5500 236.7000 134.1500 227.3000
T12 関東西セクター
120.5000 301.2000 128.1250 320.0000
T13 武蔵セクター
132.1000 292.4000 128.12500 320.0000
主用波 副用波
T14 伊豆セクター
133.7000 309.4000 134.1500 227.3000
T17 紀伊セクター
133.5000 227.6000 124.9500 315.7000
T21 近畿西セクター
124.1500 280.1000 134.4000 236.4000
T48 毛利セクター
133.8000 287.6000 124.9500 315.7000
T22 山陽セクター
133.5500 300.9000 124.9500 315.7000
T23 播磨セクター
132.7000 301.7000 124.9500 315.7000
T24 三河セクター
125.7000 260.8000 125.6000 317.1000
T25 知多セクター
133.3500 312.0000 134.1500 227.3000
T26 東海セクター
123.9000 258.8000 125.6000 317.1000
T27 北陸セクター
132.4500 304.4000 125.6000 317.1000
T28 若狭セクター
133.0250 310.0000 125.6000 317.1000

 

● 福岡航空交通管制部

主用波 副用波
F09
119.3500 255.7000 133.3000 300.2000
F10
134.3500 260.3000 133.3000 300.2000
F12
133.1500 277.1000 132.9000 228.4000
126.4000 251.2000
F13
133.6000 316.2000 132.6000 276.8000
F14
135.3000 260.4000 132.9000 228.4000
F15
127.5000 230.6000 132.6000 276.8000
F16
132.3000 255.2000 132.1000 276.1000
F17
123.9000 276.5000 132.1000 276.1000
124.5000 279.5000

 

● 神戸航空交通管制部

主用波 副用波
N50
127.1500 251.0000 134.6000 316.4000
N51
132.5000 246.1000 134.2500 315.5000
N52
135.6500 227.2000 134.2500 315.5000
N53
118.9000 303.8000 134.2500 315.5000
N54
133.8500 315.3000 134.6000 316.4000
225.6500
N55
132.3500 301.2000 134.6000 225.6500
119.3000 279.2000

 

 

今回もTAKE SKYをご覧頂き、ありがとうございます。

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